東京にいた頃、朝8時の冬の空が好きだった。

光が眩しくて、冷たい空気が交差する。

満員電車の車窓から見る空。ガタンガタンガタンガタン・・・。

青い空の少し上はスモッグでグレーに変わっている。

数時間で、少し柔らかな日差しで冷たい空気も和らぐ。

「tokyo.sora」って映画がある。

マシェリのシャンプーのコマーシャルを撮っている

監督さんの初めての作品。

20代真ん中くらい6人の女の子の物語。

東京の空の下、タンタンとだけど色んな感情が空の下にある。

悲しい空。

白けた空。

朝焼けの空。

真っ暗な空。

ピーカンの空。

その下で、笑ったり泣いたりはしゃいだり怒ったり惨めになったり

だけど、タンタンと時間は続いている。

あたしが東京に居たのもちょうど20代。

いろんなこと。

誰も知らないことも空は見ていた。

ふと、空を見て

ふと、泣き顔が笑顔になる。

負けていられない・・・。

何に勝とうとしていたのかな・・・。

負けない。自分に言う。

自分に負けない。

そんな、昔の自分がちりばめられた。

6人の女の子たち。

機会があったら、観て下さい。